診察室では血圧が高いのに、自宅で測ると正常——気のせいではありませんし、あなただけの現象でもありません。これは名前が付くほどよくあることで、白衣高血圧と呼ばれます。
白衣高血圧とは
白衣高血圧とは、医療機関で測定した値は高いものの、診察室の外——自宅や24時間血圧計での測定——では正常範囲に収まる状態を指します。「白衣」とは医師や看護師が着るもののことで、その人に測られることに伴って血圧が跳ね上がる現象を表しています。
これは仮病でもなければ、取るに足らないことでもありません。受診への身構え、慌てて到着したこと、カフ(腕帯)そのものといった体の反応が、そのわずかな数分間、本当に数値を押し上げているのです。
なぜ起こるのか
診察室での測定は、一瞬を切り取ったものにすぎず、しかもその一週間でいちばんリラックスできていない瞬間であることが多いものです。急いで来院し、見慣れない部屋に座り、誰かが結果を見ている——そこに、いつもと違うサイズのカフが加われば、診察室での一回の数値が、ふだんの平均をかなり上回ってもおかしくありません。
なぜ重要なのか
診察室での測定値だけをもとに判断すると、どちらの方向にも誤解を招きかねません。
- 過剰な対応。 高く出た診察室の数値だけが見えていると、ふだんの血圧が実際に必要とする以上の対応につながることがあります。
- 仮面高血圧——その逆——は、診察室の値は問題なさそうに見えるのに、家庭での測定値が高い状態です。これは見逃されやすく、まさに診察室外での測定が大切な理由でもあります。
だからこそ、現在の主要なガイドラインは、診断を確定する際に診察室だけに頼るのではなく、診察室外での測定——家庭血圧や24時間自由行動下血圧測定——を重視するようになっています。
役立つこと
解決策は、診察室の数値に反論することではなく、より多くのデータを持ち寄ることです。一〜二週間、朝と晩に、落ち着いた一貫した条件のもとで家庭血圧を測れば、診察室で一回だけ跳ね上がった数値の背後にあるパターンを、医師に示すことができます。リラックスした状態での何十回分もの測定から得られる平均は、緊張した一回の測定よりもはるかに実態を反映しています。
これこそが家庭での記録をつけることの本質です。待合室で、たまたま腕にカフが巻かれていたその一瞬ではなく、ふだんの血圧をもとに、あなたと医師が一緒に判断するのです。BPTallyは、この一日二回の習慣のために作られており、受診用にすっきりとした記録を書き出します。測定値をAHA/ACC 2017年の分類と照らし合わせて記録・整理するもので、医療機器ではありません。
家庭での測定を信頼できるものにする手順については、家庭での血圧の正しい測り方をご覧ください。
この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的アドバイスではありません。ある測定値が白衣高血圧を反映しているかどうかは、あなたの記録全体をふまえて、資格を持つ医療従事者が判断すべきことです。